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斎藤 滋; 菊地 賢司; 宇佐美 浩二; 石川 明義; 西野 泰治; 川合 將義*; Dai, Y.*
Journal of Nuclear Materials, 343(1-3), p.253 - 261, 2005/08
被引用回数:9 パーセンタイル:53.19(Materials Science, Multidisciplinary)核破砕中性子源やADSのターゲット及びビーム入射窓は、高エネルギー陽子と核破砕中性子の双方の照射を受ける。しかし、照射データは極めて乏しく、特に、核変換反応によって生じる大量のガス原子の影響は十分にわかっていない。そこで、スイスのポール・シェラー研究所(PSI)で、各種材料について590MeVプロトンの照射試験を行い、原研に輸送して照射後試験を行った。本発表では、3種類のオーステナイト鋼(SA-JPCA, SA-316F及びCW-316F)の引張り試験の結果について報告する。その結果、照射後の0.2%耐力は未照射材の3倍以上に増加し、破断歪みも未照射材の50%以上から20%前後へと低下したが、試験後の破面はいずれも延性破面であり、照射後も延性を維持していることがわかった。
斎藤 滋; 菊地 賢司; 宇佐美 浩二; 石川 明義; 西野 泰治; 川合 將義*; Dai, Y.*
Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.1093 - 1097, 2004/08
被引用回数:6 パーセンタイル:40.72(Materials Science, Multidisciplinary)核破砕中性子源やADSのターゲット及びビーム入射窓は、高エネルギー陽子及び核破砕中性子の照射により損傷を受ける。また、高エネルギー陽子の入射に伴って発生する圧力波及びビームトリップによる熱応力が核破砕ターゲットの容器材料に発生し、その応力成分は曲げが中心となる。材料の設計寿命や健全性評価には照射材の曲げ疲労データが必要である。スイスのポール・シェラー研究所(PSI)で陽子照射した鋼材の一部を原研に輸送し、照射後試験を行った。疲労試験には新たに開発したセラミックアクチュエーター式の曲げ疲労試験機を用いた。曲げ疲労試験の結果、同一変位に対する疲労寿命は、照射によって低下することがわかったが、照射条件と疲労寿命の関係は明確には見られなかった。破面のSEM観察の結果、多くの試料は延性破面であるが、360Cで12.5dpa照射した316F-SAでは粒界破面も観察された。
伊賀 公紀*; 高田 弘; 池田 裕二郎
JAERI-Tech 99-023, 32 Pages, 1999/03
核子・中間子輸送コードNMTC/JAERIにLindhard-Robinsonモデルに基づくはじき出し損傷断面積計算機能を追加した。はじき出し損傷断面積を正確に評価するため、核子-原子核断面積の950MeV以上への拡張、弾性散乱角度分布の修正を同時に行った。機能拡張したNMTC/JAERIコードを用いてCr,Fe,Ni及びSUS316のはじき出し損傷断面積を計算した結果、弾性散乱によるはじき出し損傷断面積の計算値が20MeVでJENDL PKAファイルの値と滑らかに接続することが確認できた。これらの値を用いて、1.5GeV、5MW陽子入射の核破砕水銀ターゲットのビーム入射窓及びターゲット容器におけるDPAを評価した。本研究で得られたDPA値とは、他の機関の核破砕中性子源設計における結果とおおむね同じ値であることがわかった。